事業承継対策における生命保険の活用事例について
事業承継対策において、生命保険の活用は非常に有効です。加入の形態としては、法人を契約者とする法人保険と、経営者個人を契約者とする個人保険があります。
法人保険 |
法人保険は、経営者のご家族のために死亡退職金を準備することができますが、この他にも、売上減少による資金繰り悪化、取引先からの債権回収、連帯保証債務の解消など、経営者が万一の際に生じる多くの問題に対し、円滑に事業を継続するために必要な資金を確保することを目的とするものもあります。
個人保険 |
後継者に自社株を集中して相続させると、後継者の相続財産に占める現金の割合が少なくなり、また、自社株は現金化に適さない資産であることから、相続財産だけでは相続税をまかなえない恐れがあります。
このような事態に備えて、個人保険に加入し保険金の受取人を後継者にしておくことで、経営者が万一の際にも、納税資金の準備ができており、不測の事態にしっかり対応ができます。
また、自社株が分散しているケースでは、経営者の相続を機会にこれらを買い集めて経営権を集中させる、といったことが可能になります。
事業承継における生命保険の活用は、このほかにも様々なケースがあるうえに、専門性の高い知識や経験を必要とします。お近くの専門家にぜひご相談いただければと思います。
【執筆者】中小企業診断士・事業承継士・ファイナンシャルプランナー 西元直樹
一般社団法人兵庫事業承継サポートとは
✅中小企業の事業承継支援を目的とした専門家(中小企業診断士・税理士・弁護士・司法書士・社会保険労務士・行政書士・ファイナンシャルプランナー等)集団です。
✅事業承継の課題(株式移転・株価対策・資金対策・事業譲渡・後継者育成・知的資産の承継等)にワンストップで対応します。
✅上記支援と合わせて、事業承継に課題を抱える経営者向けセミナー・相談会、後継者塾の開催を行います。