2024年2月2日
事業承継対策における生命保険活用の有用性

事業承継には、お金がかかります。ヒトが動き、資産が動くことから、退職金の準備、自社株の譲渡、借入金の連帯保証や納税資金への対応も必要となります。事業資金とは別に、こうしたお金を準備しておくことは、円滑な事業承継にとって非常に重要です。このお金の準備においては、生命保険の活用がとても有効です。

生命保険には、以下のはたらきがあります。

①多額の現金を短期間で準備できる(死亡保障)


生命保険に加入していた経営者が亡くなった場合、加入直後で
保険料を少ししか払っていなくても、死亡保険金は満額支払われます。加入さえすれば、事業承継上のリスクとなる、経営者の死亡に備えることができるのです。いわゆる「預金は三角、保険は四角」という表現がなされます。

②お金を貯めることができる


生命保険(とりわけ一生涯の死亡を保障するもの)には、
解約したときに契約者に払い戻されるお金、解約返戻金があります。経営者が退職する際には、これらを活用することで、勇退後のゆとりある生活を確保できます。

例えば、法人契約において、経営者に万が一のことがあった場合、法人が死亡保険金を受け取ります。そして、この死亡保険金は、経営者のご家族に死亡退職金として支給すれば、相続税の非課税枠を活用することができます。

また、事業資金借入の連帯保証があれば、借入を清算して連帯保証をなくすこともできます。経営者が退職する際には保険契約を解約して、法人が解約返戻金を受け取り、経営者に生存退職金として支給することもできます。

お金の置場所を貯金から保険に変えるだけで、事業承継におけるメリットを享受できることがおわかりいただけたかと思います。ただ、これはほんの一例にすぎません。事業承継における生命保険の活用は、このほかにも様々なケースがあるうえに、専門性の高い知識や経験を必要とします。

私は、これまでの経験を活かし、皆さまの事業承継のお役に立てればと思っています。

【執筆者】業承継士・中小企業診断士・ファイナンシャルプランナー 西元直樹 


一般社団法人兵庫事業承継サポートとは

中小企業の事業承継支援を目的とした専門家(中小企業診断士・税理士・弁護士・司法書士・社会保険労務士・行政書士・ファイナンシャルプランナー等)集団です。 事業承継の課題(株式移転・株価対策・資金対策・事業譲渡・後継者育成・知的資産の承継等)にワンストップで対応します。

✅上記支援と合わせて、事業承継に課題を抱える経営者向けセミナー・相談会、後継者塾の開催を行います。

 


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